【第41回】ウサギからの贈り物の話

「一度にウサギが
 5匹も生まれたから、
 飼えなくなりました。」

そんな理由で数年前、我が家に
やってきたネザーランドウサギの
モーフィーちゃん。

いつものように仕事を終え
帰宅後一番に風呂に入り、
食事をすませ、焼酎を呑みながら
読書をするか、映画を観るのが
私のささやかな贅沢。

呑みながら、今日も疲れたなと
まどろんでいると、
モーフィーちゃんが僕のまわりを
クルクル回っている。

よしよしと、膝の上に
抱き寄せると、じーとしている。

いつも、家の中では寝てばかり。

「キミは寝るのが仕事で
いいよね~」

すべてのいきものに
生まれてきた意味があるという
考え方があるのであれば、
この子は何のために
生まれてきたのだろうと
考えてみた。

この子自身が我が家に来て
幸せかどうかはわからないけど。

我が家はこの子のおかげで、
本当に癒されている。

まだ幼かった子ども達にも
育てる責任や愛おしさを感じる
経験をさせてくれたと思う。

思い出をふくめ、
たくさんの贈り物をありがとう。
そんなことを感じる夜でした。

↑我が家に来たばかりのころ
「こんなに豊かな気持ちに
させてくれる、君はすごいね!」

そういうと、心なしか嬉しそうな
つぶらな目をしている、
我が家のウサギちゃんでした。